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インドの仮想通貨の規制と禁止問題を4大機関のスタンスから読み解く、仮想通貨の未来予測

インドの仮想通貨取引所突然の取引停止。インドは将来、仮想通貨人口が世界1になる予測なので、その規制と禁止の動きをまとめることはとても重要。今回は、インドの仮想通貨の規制と禁止の問題を、インド国内の4つの機関のスタンスから読み解いていきます。

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インドの仮想通貨が揺れています。300万人ものユーザーがいたとされる、インド最大の仮想通貨取引所「Zebpay」。この取引所が、2018年9月27日、突然として「すべての取引を停止した」と発表した事が、話題になっていますね。

インド中央銀行であるインド準備銀行(以下、RBI)が、7月5日に全銀行に通達した「仮想通貨取引停止」から、既に3ヶ月。突然の「Zebpay」の発表に、「3ヶ月経ってるのに何故?」と言う疑問が生じるのは、当然のことと言えるでしょう。

今回は、インド最大の仮想通貨取引所「Zebpay」が、取引停止を発表するまでの一連の流れを振り返ってみましょう。

インドの仮想通貨人口と、注目するべき理由

周知の通り、インドの人口は世界第2位。総務省統計局2016年調べでは、13億8392万人の中国に次いで、13億1105万人であり、予測では、2030年までには、中国を抜いて、世界第1位となると考えられているんです。

ビジネスの基本は、いかに顧客数を獲得するかにあると言っても過言ではありません。つまり、いずれ世界第1位の人口となるインドでの活性化が、仮想通貨市場に与える影響が、極めて大きいのは当然の事でしょう。

現在の日本における仮想通貨保有率は、11%と言われています(仮想通貨まとめサイト「ダリア・リサーチ2018年5月9日調べ)。日本人の人口が現在、1億2700万人とすれば、仮想通貨人口は、約1400万人程度。

もし仮に、インド人口の11%が、仮想通貨を保有したとすれば、実に、約1億5000万人となり、日本人の人口が、まるまる仮想通貨を保有しているよりも、はるかに多くの流通量が確保される様になると言うわけです。

なので、インドでの仮想通貨の活性状況は、仮想通貨市場にとって、極めて重要なファクターになることは、容易に想像できますよね?

インドで仮想通貨取引禁止となった「Zebpay」について

インド中央銀行であるRBIが、2018年4月6日、RBIに登録されている銀行へ、「仮想通貨取り扱い禁止」を発表しました。

この際、取り扱い禁止になる具体的な内容としては、仮想通貨取引だけでなく、決済、トークンへのローン付与、受け入れ、仮想通貨取引所の運営、および売買に関する口座作成、送受信なども含まれている様なんです。

取引停止までの猶予期間は、同年7月5日までとなっているのですが、インド最大の仮想通貨取引所「Zebpay」は、仮想通貨の取り扱い禁止措置に対抗する形で、顧客全員に、保留状態になっているインド・ルピー残高を顧客の銀行口座に返金すると発表しました。

なお、今回の仮想通貨取引禁止令の適用範囲は、あくまでも「インドの銀行」を対象としたもので、RBIは、仮想通貨そのものの全面禁止をしたのではない、と言うことです。

しかし、「インドの法定通貨ルピーと仮想通貨の取引」を禁止したわけですから、実際には、仮想通貨の取引規制と見られても仕方がないと言えるでしょう。

事実、CoinMarketCapよれば、「Zabpay」の取引量が、RBIの決定に大きく依存していたと言うデータが出されています。

すなわち、今年7月に行われた、インドルピー預金の引き落とし中止発表後には、Zabpayの24時間取引量が500万ドルあったのです。

ところが、Zabpayの取引停止発表2日前には、取引量は、20万ドルまで激減していたと言うのです。
だから、ルピーとのフィアット(法定通貨)建て取引禁止が、事実上の停止要因となったことは明らかですね。

インドの仮想通貨に対する司法の動き

一方、インドの仮想通貨関連企業と仮想通貨支持者も、黙って手をこまねいていたわけではありません。

すぐさま、今回のRBIの「仮想通貨取り扱い禁止令」の撤回を求めて、誓願書を作成、17,000人もの署名を集めて対抗しようとしました。

その流れを受けて、4月22日、デリー高等裁判所が、RBI、インド財務省、物品サービス税評議会(GST)に対して、憲法に抵触していると通達しています。

ところが、この問題に対して、より上級であるインド最高裁判所が、5月12日にRBIへの「仮差し押さえ不承認」決定を行っただけでなく、17日には、追い討ちをかけました。

彼らは、「銀行に対して全ての仮想通貨取引を禁止するとしたRBIへの異議申し立てを、いずれの高等裁判所でも受け付けない、とする決定を下したと言うのです。

その結果、この決定は7月まで有効となり、現存する申し立ての審問日を7月20日に設定したものの、審問日は9月11日に延長され、現在に至っています。

インド中央銀行が仮想通貨発行を検討

その様な中、RBIの発表に注目されています。インドの日刊紙「Economic Times」によれば、RBIが、ルピー裏付けの中央銀行デジタル通貨、「CBDC」を発行する可能性に対し、その分析のための専門グループを立ち上げたことを認めたためです。

この背景には、各国の中央銀行がデジタル通貨の導入を検討していると言う、世界的な流れがあるため。

いずれの国も、造幣コストの高騰により、財政が圧迫される傾向があり、その打開策として、当然の帰結とも言えるでしょう。

因みに、インドの今年の紙幣印刷にかかった経費は636億ルピー(約992億円)で、この負担はかなり大きいと言えますね。

インド政府の仮想通貨規制に対するスタンス

インド政府の仮想通貨規制に対するスタンスは複雑で、その複雑さが、政府の仮想通貨に対する方針が定まっていないことを、証明していると言えるかもしれません。

インド政府は、2017年12月に、財務省内において、「仮想通貨に関する検討委員会」を立ち上げました。

そして、規制の枠組みに関する提言を行うために、国内外の仮想通貨を調査、ならびに、各国の規制の状況や、法的な枠組みに対する研究を行っています

更に、検討委員会の最大の関心事は、マネーロンダリングや不正行為の防止にあり、消費者保護を最優先課題として検討中との事です。

この委員会の構成は、財務省、財務省下の経済局、RBIと、インド最大の国有銀行、インドステート銀行の代表からなっており、「ブロックチェーンと仮想通貨をそれぞれ別に取り扱う方法」をも検討していると言う噂もあったんです。

つまり、ブロックチェーン技術がもたらす恩恵については取り入れるも、仮想通貨は規制したい言う、玉虫色のスタンスが見え隠れしていますね。

だから、RBIが、仮想通貨の排除に対して積極的であるのに対し、政府としては、「どの様に仮想通貨を定義し、合法化して行けるか」の道を模索していたんです。

その結果、「法定通貨の代替としての仮想通貨」は認められないため、落とし所として、コモディティ(商品)として取り扱うことを検討中、と言う形になっていると思われます。

その証拠に、デジタルニュースサイト「クオーツ」の7月11日のニュースによれば、インド政府の匿名の情報として、こんな事実がありました。

「インド財務省は、仮想通貨に関する調査を行い、その調査の結果は、政府が仮想通貨をコモディティ(商品)として取り扱うと言う趣旨の話だった」と。

また、仮想通貨に対する規制措置の一方で、ブロックチェーン技術に対する関心は、並々ならないほど高かったのでしょう。

貿易銀行による分散型台帳や、ブロックチェーン技術の研究を、正式に承認したり、ブロックチェーンを専門とする地区を、州都に建設する事案を掲げ、大手多国籍ITサービス会社の「Tech Mahindra」と提携したというニュースも流れています。

なるほど、政府のブロックチェーンに対する熱意が感じ取られますね。

インド証券取引委員会の仮想通貨に対するスタンス

最後に、インドの証券取引委員会(SEBI)の動きも見てみましょう。

2017−18年の年次報告によれば、同委員会が、イギリス金融行動監督機構(FCA)や、スイス連邦金融市場監督機構(FINMA)、日本の金融庁と、仮想通貨先進国に視察団を派遣しました。

派遣目的は、仮想通貨およびICOに対する各国の規制方針や取り扱いの調査を行うためです。

この視察が、今後のインド国内の仮想通貨に、どの様な影響があるのかはまだ未知数ですが、少なくとも、中国や、あからさまに禁止を打ち出す国へ視察したのではありません。

仮想通貨市場を育成して行こうとしている国に足を運んだところから見て、プラスの材料を提供する可能性は高いと言えるかもしれないですね。

なお、インドの証券取引委員会(SEBI)が、日本含めた各国の金融当局に視察団を派遣したことの関連記事も参考にしてくださいね。

まとめ

RBIが、フィアット建ての仮想通貨取引を禁止する理由として、「インドの膨大な仮想通貨エコシステムが経済の安定性を脅かす存在となることを恐れているからだ」と、同行の Kanungo副総裁が述べています。

つまり、今回の混迷の理由の一つとして、既存勢力の自己防衛としての力が働いていることは間違いないでしょう。

同時に、どんなに政府や中央銀行が、規制や禁止措置を行うとしても、利便性と信頼性を担保にしたブロックチェーン技術と仮想通貨は、切っても切れない関係です。

だから結局は、遠くない将来、仮想通貨が、インドでの市民権を獲得するのは時間の問題と言えるでしょう。

1日も早い、健全な仮想通貨環境が育成されていくことが、インドに止まらず、世界全体をより良い未来に繋ぐ扇のカナメであると感じています。

なお、「インドの仮想通貨」に関する関連記事は、こちらをご覧ください。

【この記事を書いた女子会メンバー】

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